「いつか海外で働いてみたい」──そう願いながら、毎年誰かが海外へと飛び立つのを、ただ見送っていないだろうか？
海外赴任とは、キャリアにおける大きな転機であり、年収アップ・視野拡大・人脈構築といった数多のチャンスを秘めた “当たりクジ” である。
だがそれは、黙って待っているだけでは絶対に手に入らない。
選ばれるには、選ばれるだけの理由がある。
選ばれないには、選ばれないだけの理由がある。
申し遅れました。
本記事の案内人、磯賀場 真我（いそがば まわれ）と申します。
かつて「使えないエンジニア」と揶揄された時期もあった私だが、
転職と海外赴任を経て、5年間で約600万円の年収アップを実現。
「もっと早く知っていれば…」と思う仕事のコツや、評価されるポイント、
遠回りのようで確実な「急がば回れ」の仕事術、年収を上げるために本当に必要な考え方と行動を伝えている。
以下の記事もあわせて読むことで、この記事や本ブログの主旨への理解がより深まるはずだ。
▶️ このブログの全体像（年収アップメソッドの概要）
▶️ 年収推移の実例（5年間で年収600万円アップの軌跡）
まず知っておくべき「海外赴任の2種類」
一口に海外赴任といっても、実は企業側の目的によって2つのタイプに分かれる。
① 教育目的の短期派遣（語学力は重視されない）
- 若手〜中堅社員の育成やグローバル適応力を育むための期間限定派遣
- 英語力が不十分でも、現地に通訳や日本人サポートがいる前提
- 任期後は日本本社でのステップアップにつなげることが期待される
このタイプでは、「素直さ」「吸収力」「協調性」などポテンシャル重視で人選される傾向がある。
② 即戦力としての赴任（語学力・マネジメント力が必須）
- 現地拠点の立て直し、新規立ち上げ、品質改善など成果が求められる任務
- マネージャー以上の管理職やスペシャリストが対象
- 英語による意思決定、現地社員の統率、日本本社との橋渡しが求められる
このタイプは、明確な “実力評価” で選ばれる。
英語力だけでなく、プレッシャーに耐え抜く胆力も試される。
以下記事も「海外赴任の2種類」に関して、英語力という観点で説明しているので参考になるはずだ。
【英語力で諦めるな】海外赴任に必要なのは “完璧な英語” ではなく “戦う準備” である
海外赴任は “会社にとっての投資” である
そもそも、海外赴任とは会社にとっても相当な負担である。
たとえば、こんなコストが発生する。
- 給与の上乗せ（海外赴任手当、危険地手当など）
- 海外移住のための事務手続きとサポートコスト
- 現地での住居費・子どもの教育費補助などの福利厚生
これらをすべて加味すると、1人を数年間海外に送るだけで、数千万円単位のコストがかかるケースもある。
それだけのコストをかけるからには、「それ以上の成果＝リターン」が見込める人材でなければならない。
つまり、海外赴任とは単なる“経験の場”ではなく、“経営判断としての投資”なのである。
以下記事を読んで、海外赴任のメリット知れば、会社がどれだけ負担しているかを理解できるであろう。
海外赴任で年収が上がる7つの理由｜手取り・手当・キャリアまで徹底解説
選ばれる人に共通する３つの特徴
では、その「投資対象」となる人材には、どのような共通点があるのか？
① 自立して動ける語学力と適応力
赴任タイプにより英語力のレベル感は違うが、「自分の意思を伝え、相手を理解できる」最低限の能力は必要だ。
同時に、異文化環境への柔軟な対応力があるかどうかも見られる。
② 主体性と発信力がある
「行ってもいい」ではなく、「行きたい」と明確に意思表示できる人。
会社が “任せてみよう” と思えるのは、いつも自ら動く人間である。
③ 信頼される人柄と業務遂行力
“海外でもこの人なら大丈夫” と思わせる実績と人柄。
技術的スキルやマネジメント経験に加えて、社内外との信頼関係構築力が重視される。
これがないと、たとえ所属部署がOKしても、受け入れ先が首を縦には振らない。
選ばれない人に共通するNG行動
逆に、どんなに優秀でも “選ばれない人” には、ある種の傾向がある。
① 「行けない理由」を先に語る
「子どもが小さいので…」「配偶者の仕事が…」──
もちろん事情は理解される。だが、最初から断る前提の人には声がかからない。
② 受け身で “指名待ち”
何も言わず、何も行動せず、「いつか自分にも回ってくるだろう」と待つだけでは、順番は永遠に来ない。
③ 希望や意思を発信していない
上司や関係者に「海外に興味がある」と言ったことがあるだろうか？
発信がなければ、誰もその意志を知らず、候補者リストにも載らない。
海外赴任は貧乏クジではない、当たりクジである
赴任の打診が来たとき、「なぜ自分が…？」と戸惑う人が多い。
中には「周りが行きたがらないから、自分に回ってきたのでは？」と勘ぐる者もいる。
だが、断言しよう。
海外赴任とは、貧乏クジではなく、“当たりクジ”である。
成長の見込みがない人、現地で活躍が期待できない人に、数千万円ものコストをかける会社など存在しない。
つまり、白羽の矢が立ったということは、会社から「投資対象」として認められたということなのだ。
だからこそ、その矢が自分に立ったならば、真摯に受け止めてほしい。
そして、まだ立っていないならば、“立つべき人材”になる努力を始めてほしい。
まとめ：チャンスは、動く者の前にだけ現れる
海外赴任とは、突然降ってくる “棚ぼた” ではない。
“準備し、行動する者” の前にだけ、その扉は開かれる。
選ばれるか、選ばれないか──
その差は、ほんの少しの “発信力” と “積極性 ”なのだ。
📢磯賀場 真我からひと言
海外赴任とは、“任命” ではなく “選抜” である。
そこには、チャンスの本質が詰まっている。
会社は、君に“投資”する覚悟を持って矢を放ったのだ。
あとは、君がその矢を正面から受け取るかどうか──それだけである。
健闘を祈る