【仕事で使えるグラフ作成術】説得力は“視覚”で決まる|成果と評価を変えるデータの見せ方

【仕事で使えるグラフ作成術】説得力は“視覚”で決まる|成果と評価を変えるデータの見せ方

「数字は嘘をつかないが、うそつきは数字を使う」のことばをご存じだろうか?

私はこれまで数多くのプレゼンや報告資料を見てきたが、誤解を招く “残念なグラフ” の多さには驚かされるばかりだ。
スケールが不自然だったり、軸にラベルや単位が入っていなかったり、凡例が意味不明だったり──そのせいで、せっかくのデータが正しく伝わっていない。

そして、もっと残念なのは──その “グラフのミス” が、意思決定を誤らせ、成果をも狂わせているという事実である。

この記事では、長年エンジニアとして働いてきた経験から、 グラフ作成の基本と実践的なテクニック を惜しみなく伝授しよう。
「見やすく、誤解を生まない、使えるグラフ」を作れるようになり、仕事の成果を最大化するヒント を手にしてほしい。

自分で作った適当なグラフによって、重大な判断ミスをしてしまっては本末転倒以外の何ものでもないからだ。


申し遅れました。
本記事の案内人、磯賀場 真我(いそがば まわれ)と申します。
かつて「使えないエンジニア」と揶揄された時期もあった私だが、
転職と海外赴任を経て、5年間で約600万円の年収アップを実現。
「もっと早く知っていれば…」と思う仕事のコツや、評価されるポイント、
遠回りのようで確実な「急がば回れ」の仕事術、年収を上げるために本当に必要な考え方と行動を伝えている。
以下の記事もあわせて読むことで、この記事や本ブログの主旨への理解がより深まるはずだ。

▶️ このブログの全体像(年収アップメソッドの概要)
▶️ 年収推移の実例(5年間で年収600万円アップの軌跡)


データを制する者が、評価を制す

「使える人材」と「惜しい人材」の違いは、アウトプットの“見せ方”にある。

✔ 表だけでは、傾向が伝わらない
✔ 誤ったグラフは、誤った判断を生む
✔ 伝わらないグラフは、存在しないのと同じ

ビジネスの世界では、ただデータを持っているだけでは不十分だ。
それを「相手にどう伝えるか」で、評価が大きく変わってくる。


グラフの目的を見誤るな

データを制し、成果を導け

グラフの目的は、データの関係性を視覚的に分かりやすく伝えること である。

例えば、以下のような場面を考えてみよう。

📌 A(売上)とB(広告費)の関係を分析する → Bを調整することでAを予測できる
📌 複数のデータ(C・D・E・F…)の中から、Aに影響を与える要因を特定する → 最も影響が強い要因を探す

データを適切にグラフ化すれば、意思決定のスピードと精度が飛躍的に向上する
逆に、誤ったグラフを作成すれば、判断を誤るリスクが高まる

では、どのようにすれば「適切なグラフ」を作ることができるのか?
ここからは、グラフ作成の具体的なポイント を解説していこう。


成果を生む3つのグラフ作成ポイント

見た目の正しさに惑わされるな

グラフ作成は奥が深い。
ここでは、私が特にこだわるポイントについて解説する。

① スケール(目盛り)設定で印象が変わる

 ✔ グラフは原則0スタート(スケール操作で意図的に差を大きく見せない)
 ✔ 2軸を使う場合は、左右の目盛り間隔を統一する(これをやらないと、正確な数値が読めない)
 ✔ スケールを変える際は、意図的なミスリードを避ける
 ✔ 軸には必ず単位を入れる

適切なスケール設定ができていないと、本来のデータの傾向が歪んで伝わる危険性がある
特に注意すべきはオートスケール機能だ。
一見便利に見えるが、最大値と最小値から勝手にスケーリングさせてしまうので要注意だ。
自分自身で根拠を持ってスケールを設定すべきだ。

誤解を招くスケール操作は、ビジネスの信頼を損なう要因にもなる ため、細心の注意を払うべきだ。

② 主役と脇役を区別せよ

グラフには、必ず「主役」となるデータ がある。
一方で、補助的なデータ(脇役)も存在し、不要なノイズ(エキストラ)も含まれることが多い。

📌 考え方のコツ
主役(最も重要なデータ)を明確にする
脇役(関連データ)は補助的に配置する
不要なノイズ(エキストラ、関係のないデータ)は思い切って排除する

これは、映画やドラマに例えると分かりやすい。
「主役」がはっきりしていない映画は、何が伝えたいのか分からなくなる。
グラフでも同じで、伝えたいデータを際立たせることが、効果的な情報伝達につながる

③ グラフの種類は“使い分け”が命

目的最適なグラフ
推移を見せる折れ線グラフ
割合を示す円グラフ or 積み上げ棒グラフ
比較をしたい棒グラフ
相関関係を分析散布図

目的に応じて使い分ける。それだけで、“伝わり方”は大きく変わる。

エンジニアの場合、散布図を使うことが多いはずだ。
それは、時系列で複数データの挙動を把握し、相互の影響を解析し、課題や改善点を洗い出すためだ。
また、複数パラメーターの相関関係を確認するのにも有効だ。


まとめ:グラフ作成の精度が、仕事の質を決める

グラフはデータ解析の指針。適当な作り方では、意思決定を誤る可能性がある。
スケール設定を慎重に行い、誤解を招かないデザインにする。
主役(重要データ)と脇役(補助データ)を明確にし、ノイズを排除する。
視線の流れを意識し、直感的に分かるレイアウトを意識する。

説得力ある資料にはデータ(数字)がつきもの。
データを正しく伝えるスキルを磨けば、
分析力・提案力・意思決定の精度が向上し、結果として仕事の評価も上がる
👉 データを制し、仕事の成果を最大化せよ!


📢 磯賀場 真我からひと言

数字を操作する者は、成果をねじ曲げる

「数字は嘘をつかない。だが、うそつきは数字を使う。」
──ならば、きみはどうするか?

知らず知らずのうちに “数字を歪める者” にならぬよう、基本を徹底せよ。
きみの提案が “信頼を生むグラフ” で彩られることを願っている。

健闘を祈る。